パリオリンピック、歴史を巡るマラソンの旅 - 海外旅行保険マリーンパスポート

2週間続いたパリオリンピックもいよいよクライマックスに近づいています！

オリンピックの締めくくりとして注目されているのが、最終日に行われるフルマラソン。

今回のコースはパリを含む9つの街を巡るのですが、そのルートが非常にユニークなんです。

歴史を辿るフルマラソンコース

このコースは、1789年のフランス革命後、6,000～7,000人の女性がパリ市庁舎からヴェルサイユ宮殿まで行進した「ヴェルサイユ行進」からインスピレーションを得ています。歴史的な建造物を横目に、選手たちは42.195キロメートルを走破します。

パリの美しい街並みを背景とするこのコース、実は高低差が156メートルもある難関ルート。オリンピック史上、最も過酷で予測不可能なレースと目されています。

さて、選手たちがどのような名所を駆け抜けるのか、その見どころを巡ってみましょう！

スタート時間は、日本時間で午後3時です。今回はオリンピック史上初めて、女子マラソンが閉幕日に開催されます。男女平等の精神を象徴する歴史的な瞬間ですね。

さらに、男子マラソン終了後の9月10日（土）午後9時には、市民マラソンも開催。オリンピックと同じコースを走るため、開催地に住んでいる人々にとっては嬉しい催しです。

スタート地点は「パリ市庁舎」、通称オテル・ド・ヴィル・ド・パリ。ここはパリの地方行政機関が入っている現役の市庁舎で、600年以上の歴史を誇るフランス・ルネサンス様式の美しい建物です。

フランスの歴史的人物の像が136体も飾られており、パリ市民にとっても文化的な憩いの場となっています。「ヴェルサイユ行進」が始まったこの場所から、選手たちはスタートを切ります。

世界最大の美術館「ルーヴル美術館」。ここは年間800万人以上が訪れる観光名所です。もともと12世紀にパリを守るために建てられた城塞で、その後、歴代の王たちによって増改築が繰り返されて現在の姿となりました。

「モナ・リザ」や「ミロのヴィーナス」など、一度は教科書で見たことがあるような名作が展示されているこの場所を駆け抜けます。

ルーヴル美術館と凱旋門の間に位置する「コンコルド広場」。ここはフランス革命を象徴する場所で、ルイ16世やマリー・アントワネットがギロチンにかけられた場所でもあります。

広場の中央には、エジプトから贈られたオベリスク「クレオパトラの針」が立っており、広場全体が歴史を感じさせる場所です。

「グラン・パレ」は、1900年のパリ万国博覧会のために建てられた美術館・展示施設です。鉄とガラスで覆われた屋根は、当時の最先端技術を駆使して作られました。現在は大規模な修復工事中で、2025年にリニューアルオープンの予定です。

2017年に開館した「ラ・セーヌ・ミュージカル劇場」は、日本の建築家、坂茂氏が設計を手がけた音楽複合施設です。セーヌ川に浮かぶ船のようなユニークな形をしており、周囲を覆う太陽光パネルが回転する構造になっています。

この場所を通過すると、フルマラソンで最初の難所、高低差156メートルの急坂が待ち受けています。

フルマラソンの折り返し地点は、馬術と近代五種の会場でもあった「ヴェルサイユ宮殿」。17世紀にフランス王ルイ14世が建てたバロック建築の代表作で、フランス絶対王政の象徴ともいえる場所です。

豪奢な宮殿と広大なフランス式庭園は、フランス革命の象徴でもあり、歴史の舞台ともなりました。

フランスの象徴「エッフェル塔」は、1889年のパリ万国博覧会のために建設されました。開会式では、この塔から放たれるレーザービームが観客を魅了しました。

目の前にはシャン・ド・マルス公園が広がり、大会期間中はビーチバレーボールとブラインドサッカーの舞台となります。

ここまで来れば、ゴールはもうすぐです！

ゴール地点は「オテル・デ・ザンヴァリッド」。1670年代に傷病兵の療養所として作られた施設で、フランスの英雄ナポレオンが眠る場所でもあります。

セーヌ川の対岸には、スタート地点のグラン・パレが見え、マラソンのスタートからゴールまでの壮大な旅が完結します。

フランス革命に関連する歴史的な名所を巡るパリオリンピックのマラソン。パリの街を一周しながら、歴史の息吹を感じることができる貴重な機会です。

現地を訪れる際には、ぜひ歴史の足跡を辿りながら、パリの街を満喫してみてはいかがでしょうか。もちろん、万が一に備えて海外旅行保険に加入することもお忘れなく！