最近、旅行者の間で急増中の「トコジラミ被害」。
この小さな厄介者は、あなたの旅行カバンにしれっと紛れ込み、寝ている間にあちこち刺してくるというから油断できません。
なんとなく「噂には聞いてるけど…」と思ってる方も多いはず。
では一体、このトコジラミとは何者で、どうやってその被害から身を守ればいいのでしょうか?
知らなきゃ損!これからの旅行に備えて、しっかり対策していきましょう。
トコジラミってどんな虫?
トコジラミ、別名「南京虫(ナンキンムシ)」。
見た目は小さな4~8mmほどのサイズで、名前に反して「シラミ」ではなく「カメムシ」の仲間です。
この虫、メスだけでなくオスや幼虫まで血を吸いに来るのが厄介なポイント。
しかも殺虫剤が効きにくい上に、1年以上も飲まず食わずで生き延びられるしぶとい生命力を持っています。
イヌやネコ、ウサギなどのペットも被害に遭うので、ペット連れ旅行の方も要注意です。
刺されるとどうなる?
刺されるとその瞬間はあまり痛みを感じませんが、吸血する際に注入される唾液がアレルギー反応を引き起こし、赤い発疹と強烈なかゆみに見舞われます。
かゆくて眠れない夜が続いたり、傷が化膿したりすることもあるので、要注意。抗ヒスタミン薬のクリームや軟膏を準備しておくと安心です。
また、今まで刺されたことがない人は、症状が出ないことも。そのため知らぬ間に部屋の中にトコジラミが大繁殖…なんて事態にもなりかねません。
トコジラミはどこに隠れている?
トコジラミは、ベッドやソファ、カーペット、カーテンなど、ありとあらゆる隙間に潜みます。特に寝具周辺は彼らのホットスポット。
夜になると人の気配を感じ、血を吸うためにそっと顔や腕に忍び寄ります。
20分ほどの吸血後はスッと隠れ場所に戻るので、捕まえるのが至難の業。
もしマットレスや床に赤黒いシミが見えたら、それはトコジラミの「血糞(けっぷん)」の跡。すぐに警戒モードに入りましょう。
ホテルでのトコジラミ対策
トコジラミは羽を持っていないけれど、旅行者の荷物にひそんで世界中を旅しています。
チェックインしてすぐに荷物を広げたくなる気持ちはわかりますが、カーペットやソファの上にバッグを置くと、トコジラミに潜り込まれたり、産卵されるリスクが高まります。
トコジラミはツルツルしたものは登れませんので、足つきの台の上やバスタブの中に荷物を置くのが安全です。
害虫対策が甘い安宿だけでなく、高級ホテルに出没することも。
もしトコジラミやその痕跡を見つけたら、すぐに部屋を変えてもらいましょう。
家に持ち帰らないためには?
旅行から帰ったら、まず衣類を洗濯&高温乾燥。
バッグや靴もすぐにしまわず、数日間はプラスチックケースなどに仮置きして様子見しましょう。
少しでも異変があったら即駆除です。増殖してしまう前に専門業者に連絡するのが吉です。
トコジラミ被害を防ぐには?
「スーパー・トコジラミ」と呼ばれる薬剤耐性を持つ強敵には、プロポクスルやメトキサジアゾンが有効。
また、「ディート」を含む虫除けスプレーも効果的です。
旅先でもしもの時の備え
どんなに注意しても、トラブルは起こるもの。
旅先でトコジラミに悩まされたり、虫が媒介する病気に感染したりして病院に駆け込む羽目になることもあります。
そのためにも、海外旅行保険はしっかりチェックしておくと安心ですよ!