妊娠中の旅行、通称「マタ旅」。
妊婦健診も順調だし、体調もばっちり。家でゴロゴロしてるのも退屈だし、夫婦ふたりだけの大切な時間を海外リゾートで過ごしたい! なんて夢を見ている妊婦さん、少なくないですよね?
SNSでは、有名人が笑顔でリゾートを楽しむ「マタ旅」写真をアップ。憧れる気持ち、わかります。
でもちょっと待ってください! そのスーツケースを閉める前に、一度冷静になってリスクについて考えてみましょう。
妊娠中に海外旅行してもいいの?
結論からズバリ言いますと、妊娠中の海外旅行は基本的にNG。
もちろん個々の体調や状況によりますが、妊娠初期から後期まで、海外旅行は控えるのが無難です。
飛行機に長時間揺られる移動は体に負担が大きく、さらに万が一トラブルが起こった場合、赤ちゃんにも重大な影響を与える可能性があります。
安定期=安全期ではない、これを覚えておいてくださいね。
「マタ旅」のリスク、知っておくべきこと
1. 疲れやすく、体調を崩しやすい
普段は何でもないことが、妊娠中には大問題に発展することがあります。
長時間の移動、大荷物の持ち運び、異国でのストレス…。その結果、体調を崩してしまうことも。さらに、転倒や事故のリスクが高まると、母子ともに深刻な事態に陥る可能性もあるのです。
2. 医療体制の違い
日本の病院と、旅先の飛び込み救急病院では対応力に大きな差があります。海外では、医療体制が整っていない地域も多く、言葉の壁も立ちはだかります。
もし現地で早産なんてことになったら…赤ちゃんの治療が終わるまで帰国できないなんてこともあり得ます。
3. 高額な医療費
日本では国民健康保険があるおかげで、医療費は比較的安価。しかし海外ではそうはいきません。
例えばアメリカでは、救急車の利用だけで約7万円、軽い診察でも1万円超え、盲腸の手術と1泊入院で230万円なんてことも! 支払いに苦しむどころか、自己破産に追い込まれる人もいるそうです。
4. 海外旅行保険の盲点
「保険に入れば安心でしょ?」という方も多いですが、注意が必要です。ほとんどの海外旅行保険は、妊娠・出産関連の治療費をカバーしていない場合が多いんです。
もしも数千万円規模の医療費請求がきたら…それだけで悪夢です。
やむを得ず海外に行く場合の注意点
どうしても避けられない理由で海外に行く場合は、以下を徹底しましょう。
かかりつけ医に相談する
主治医からのアドバイスを受け、必要であれば診断書を用意しましょう。
渡航先の医療情報を確認する
現地の病院や緊急連絡先をリストアップ。万が一に備えるのが鉄則です。
航空会社やホテルに事前連絡をする
妊婦であることを伝えると、優先搭乗や荷物のサポートなどのサービスを受けられる場合があります。
まとめ
キラキラSNSに憧れる気持ちはわかりますが、お母さんと赤ちゃんの健康が何よりも大切。
赤ちゃんが生まれた後、家族みんなで素敵な旅行を楽しむために、今は安全第一で過ごしましょう!
マタ旅を控える選択も、きっと未来の大切な思い出につながりますよ。